金融審議会のワーキンググループ報告書に老後は年金だけでは2000万円足りないという報告書が上がり、大臣が受け取り拒否するという問題がありましたが…それは置いといて
この「老後2000万円問題」が正しいのかは別とし「自分だったら何歳の時にいくら手元にお金があればいいだろう」自分が何歳であろうと考えることが大切です。
こんな考えの人はあぶない
- 自分の親や祖父母はお金ないけど何とか暮らしていたので大丈夫
- こんなに問題になったのだから国が何かしてくれるはず
- どうせ無理。考えたくない。
とりあえず見ていってください。
1000万円の取り崩し力を知ろう
「1000万円」大きなお金ですよね。インパクトもありますし。取り崩して国民年金+αでの生活をしたとしましょう。
元本 | 10年 | 20年 | 25年 | 30年 |
1000万円 | 8.3万 | 4.2万 | 3.3万 | 2.8万 |
2000万円 | 16.7万 | 8.3万 | 6.7万 | 5.6万 |
国民年金の月の平均支給額は「55600円」ですので61歳から男女平均寿命までの老後資金は20年~27年必要になります。
年金支給は65歳からですので再雇用で働かない場合は61~相当額の取り崩しが始まります。
お金を守るための考え方と運用方法
自分の資産を「必要資金」と「余裕資金」にキッチリ仕訳する。
支払いの決まっている教育費などを投資にまわしたり、期間の長い保険にしてみたり、結果的に運用できる期間が短く元本割れをさせてしまうケースはよくあることです。本来全く使う予定のない資金「余裕資金」でなければ運用としての「収益性」は期待できません。
運用するときは「安全性」「流動性」「収益性」の3つの要素を抑える。
全部兼ね揃えたモノはないの?昔は沢山ありましたが、今は断言しますが絶対にありません。
こういうのがあった時は詐欺です。
短期的に必ず必要になる「必要資金」は「安全性」「流動性」を抑える必要があります。
例えば「普通預金」「定期預金」「定額貯金」など元本保障、預金保険制度の対象になっているものが該当します。安全を担保するとローリターンとなってしまいますが、必要資金を失うわけにはいきません。
将来的に使う予定が決まっていない「余裕資金」は「流動性」「収益性」の観点から運用してみてもいいでしょう。今の時代はリスクをとらねばリターンは期待できません。安全性を担保する代表的な「定期預金」でいうと0.01%の利回りで2倍に増やすには6932年かかります。
いくらにしたいというゴールを決める
元本×運用期間×必要利回り
- 元本=いくらなら投資にまわせるか
- 期間=どのくらいの期間手を出さずにいられるか
- 必要利回り=目標達成までにどの程度利回りが必要か
何度もいいますがリターンを得るには必ずリスクがあります。利回りが高ければ高いほど、それに伴うリスクも高くなります。
パンフレットやSNSなどで過去のリターンを平均して、この方法なら絶対に成功しますなどという方がいますが、それをベースに予測しても全く意味はありません。なぜならば経済事情も人口も為替も全ての値動きは過去とは別のものだからです。「固定金利のような年4%として」のような表やグラフで右肩上がりのものをよく見ますが、必ずその通りになるわけではなく、安易にとらえないことが大切です。
しかし、ひとつのモノに執着しない分散投資や期間をバラけさせるドルコスト平均法はリスク軽減になりそうだと感覚的に捉えることはできます。
どんなにプロであろうが素人であろうが将来の確定値は分かりませんが、リターンが期待できるもの、元本割れするのも確かです。なので「余裕資金」なわけですね。
まとまった余裕資金のない人はコツコツが1番
投資するときは、このお金は失っても問題ない、増えたらラッキーくらいの精神でいきましょう。毎月コツコツの力は侮れません。「安全性」をとるか「収益性」をとるかで将来的な金額に変動はありますが「貯蓄」するという行為は、どちらも変わりません。あーだこーだ考えるより、まずは貯めるクセづけから初めましょう。