投資信託も少しづつ世の中に浸透してきましたね!日本には6000種類以上の投資信託商品があり、何を基準にしたらいいか迷いますよね。
「仕組み」や「基礎」については、こちらをご覧下さい。
政府も自助努力を求める時代超低金利化の中、投資信託に注目が集まってきています。
そんな中、よく分からずやっている人も増えてきています。
この記事はこんな人にむいています。
投資信託を考えている
とりあえず[…]
日本には6000を超える投資信託があります。
「勉強したくない」「楽したい」「難しそう」などの固定概念で、金融窓口やSNSや動画で言われたままのものを買ってしまっているのではないでしょうか。
納得していればいいのですが、何で損し[…]
投資信託における「土台」と「柱」と「器」
基礎
投資信託は難しい、勉強したくない、何を買えばいいか教えてほしいと初心者ほど思うことかと思います。
しかし、残念ながら資産や資金、目標などは人それぞれ違い、「あなたにはこれが正解です」などということは絶対にありません。
人の言いなりで悪い結果になれば納得できませんし、投資信託は「自己責任の原則」のうえで成り立つものですので、最低限の知識が必要です。
投資信託は家を建てるように全体の設計図をまとめ、土台から下から上に、それぞれの適切な投資信託を購入していくことが望ましいです。
用途が決まっている「必要資金」は、どんなに金利が悪くても「預貯金」などの流動性と安心を確保しなければいけません。
先日相談をうけたお客様は、子供の教育資金のために投資信託を解約しなければならないけどコロナが被って目減りしていると話してました。
まさにこのことですが必要なときに大きく元本割れしていては投資の意味はありません。
言ってしまえば地盤になる基礎のコンクリートもないのに家を建ててしまった状態です。地震がくればあっという間に崩れ去ります。
始めたい人へは酷な話ですが、基礎がないにもかかわらず投資信託に預貯金を投げ込むのは時期尚早です。
土台
基礎の上には土台が必要です。投資信託において土台となりうるのがバランスファンドです。
バランスファンドを土台としておくことで市場の下落時にも相対的に下落率の少ないものを多く保有していることで、心身の動揺を抑える働きがあります。
人生にはリスクがつきものです、万が一、築いていた基礎以上の現金が必要になった場合は比較的安定したバランスファンドから工面することができます。
家
株式の大黒柱
収益を増やすために外すことができないのが「株式」です。
多少の上下変動では一喜一憂しないくらいの、ずっと保有しておきたい株式ファンドを数本選択し、家を作りましょう。
とはいえ、「必要資金」の確保やバランスファンドの「土台」づくりで資金がない場合は毎月積立で少しずつ家を建てていきましょう。
ドルコスト平均法と言われますが下落時に多くの「口数」を仕込むことで、後々の上昇時に大きな効果を発揮します。
インカムの器
これはあってもなくてもいいですが、定期的な現金収入が絶対欲しい人むけです。
「インカムの器」は毎月分配ファンドのことです。毎月分配は「悪」の声もありますが、仕組みを理解せず買っている人の声にしか私は聞こえません。そもそも分配とは運用会社に保有者一律に部分解約をしてもらう仕組みです。分配の有り無しそのものに損したも得したもありません。
よく耳にする分散投資とは
「たまごをひとつのカゴに盛るな」と昔からリスク分散は言われています。
株式投資する際に1社だけに投資するより100社に投資したほうが倒産や下落するリスクは減りますよね。
ただ自分で100社購入管理するのは骨です。
そのために詰め合わせパックの投資信託があるわけです。
その、詰め合わせパックの投資信託を更に分散して本数を増やした方が分散投資になるのでしょうか?
単純に「分散が大切」と凝り固まるのではなく、「分散投資にもいろいろな段階がある」ことを理解しましょう。
分散投資というと、バランスファンドや複数ファンドの合わせもちをイメージする人もいますが、分散にも種類があります
商品性としての分散(組入銘柄数)
投資信託商品を選ぶ時、このファンドは株式投資の組入銘柄がいくつあるのか?(どれくらい株式分散しているか)組入銘柄が50をこえると株式集中ファンドだと言えるでしょう。
投資信託における分散(保有数、内容)
何本所有することで自分が満足いく分散になるか、人それぞれ。ただ個人が10本以上保有する合理性はほぼないと思います。
自分の資産と投資信託の分散(預貯金と投資比率)
どれだけ流動性を確保できているか。「必要資金」「余裕資金」は人それぞれであり、〇〇円みなさんやってますよ、みたいなことは当てはまらない。
毎年のように投資信託の大黒柱は変わる
米国株だから大丈夫、先進国だから大丈夫はもちろんありません。
もちろん1年単位で運用するわけではないので長く保有したときの変化率が重要です。
そして誰にも正解など分かりません。
「日本債権」は毎年安定してプラスになっていますが、その他の新興国、先進国問わず株式やREITで毎年プラスで運用できているものは1つもありません。毎年稼ぎ頭は変わるので「配分戦略」が欲しいところです。
純資産額と早期償還
よく純資産が30億円未満の投資信託は早期償還(運用をやめてしまう)のリスクがあるから辞めた方がいいと聞きますが留意点があります。
仮にその投資信託の純資産が少なくても「ファミリーファンド形式」を採用している投資信託の場合は実際の運用規模ははるかに大きい場合があることです。
ファミリーファンド形式は同種類の運用を合同した「マザーファンド」で実際の運用を行い。その成果を「ベビーファンド」と呼ばれる個別の投資信託に反映させている、運用効率化の仕組みです。
例えば全くおなじ運用であったとしても確定拠出年金向けと一般向けで信託報酬率が異なる場合は、別個の投資信託にする必要があります。
そうなると規模が小さいコスト効率の悪い投資信託であふれてしまうため合同運用して効率を上げようという仕組みが「ファミリーファンド」です。
30億に見える純資産も実際は300億かもしれないわけです。
早期償還は仮にそうなったとしても、それ自体が損をするわけではありません。
その時の基準価額で現金化され戻ってくるだけの話で手数料をとられたり減額されるわけではありません。
ですので、純資産が少なくても魅力的な商品であれば選択肢に入れても問題ありません。
純資産が大きいということは、みんなが買っているから安定と思うかもしれませんが、個人的には月のランキングを見ていると、こんなものがTOP10入りしているのかと思うくらいデタラメなものです。
恐らく、情報弱者が手数料目的の窓口販売や初心者がSNSや動画を見て皆が買っているからと購入しているように見えてしまいます。
さいごに
投資行為は「余裕資金」がない場合、あくまでコツコツが最強です。
最初から、ないお金と考える方が増えても減っても精神的に持ち続けることができると思います。
冒頭かきました「基礎」「土台」をしっかり築くことから初めていきましょう。